日本医師会は現役世代の社会保険料負担軽減に反対!

日本維新の会が提案した「市販薬(OTC薬)を保険診療の対象外とする」政策に対し、日本医師会(以下、日医)は即座に反対の声明を発表しました。この反応は、現役世代の負担軽減を目指す政策に対する日医の姿勢として注目されています。

日医が維新の会の提案に反対する理由

日医は、OTC類似医薬品を保険給付の対象外とすることについて、「容認できない」との立場を明確にしています。その主な理由として、以下の点が挙げられます。

  1. 公的医療保険の給付範囲の縮小への懸念:診療に必要な医薬品を保険給付の対象外とすることは、公的医療保険の給付範囲の縮小につながり、国民皆保険制度の崩壊を招く危険性があると指摘しています。 med.or.jp
  2. 患者の自己負担増加への懸念:患者の自己負担が増加することで、社会保障の充実という方向性と逆行するとの考えを示しています。 med.or.jp

日医が守りたいもの

日医は、「国民の生命と健康を守ること」と「医師の医療活動を支えること」を主な役割として掲げています。med.or.jp
また、医療政策に強い影響力を持ち、医療提供体制の維持・強化を目指しています。m3.com
このため、医療費削減策が医療提供体制や医師の活動に及ぼす影響を懸念し、慎重な姿勢を取る傾向があります。

公的には、上記のような国民の生命等を理由としていますが、過去の取組を見ると、
日医は長年にわたり、日本の医療政策に大きな影響を与えてきた強力な団体です。そのため、政治家や一般市民からの「医療費削減策」に対して、「素人の意見を受け入れるべきではない」というスタンスを持っている可能性があります。

例えば、厚生労働省や政府が提案する改革に対しても、日医はしばしば「現場の実態を知らない机上の空論」として強い抵抗を示すことがあります。この姿勢は、医療現場の専門性を守るという意味では重要ですが、時として改革の障害になり得る側面もあります。

また、以下のように、医師会会員の医療機関の収益減については、言うまでもない反対理由になります。
処方箋が減ることによる医療機関の収益減

OTC薬の保険適用外化が進むと、軽症患者が病院を受診せず、市販薬で対応するケースが増えます。これにより、以下のような影響が考えられます。

薬価差益の減少(クリニック・調剤薬局)
 診療所の中には、院内処方を行っているところもあり、薬価差益(仕入れ値と保険請求額の差)による収益を得ています。OTC薬の活用が進めば、この収益源も縮小することになります。

診療報酬の減少
 医療機関は患者を診察することで診療報酬を得ています。軽症患者が受診しなくなると、外来収入が減少する可能性があります。

処方箋の発行減少
 病院での診察が減れば、当然ながら処方箋も減ります。医師は処方箋を発行することで、調剤薬局との連携を通じた医療提供の流れを維持してきましたが、OTC薬の利用促進はこの仕組みを弱体化させる可能性があります。

日医が反対しても政策を推進する方法

日医の反対があっても、政策を推進するためには以下のアプローチが考えられます。

  1. 多様なステークホルダーとの協議:政府や他の医療関連団体、患者団体、経済団体など、多様なステークホルダーと協議を重ね、政策の必要性や効果を共有し、支持を広げることが重要です。
  2. エビデンスの提示:OTC薬の保険適用外化による医療費削減効果や、患者の健康への影響に関するデータを収集・分析し、科学的根拠に基づく議論を進めることで、反対意見に対処できます。
  3. 段階的な導入:全てのOTC薬を一度に保険適用外とするのではなく、影響の少ない薬から段階的に適用外とすることで、関係者の理解と協力を得やすくする方法も考えられます。
  4. 患者側の声を強化する:「市販薬で十分対応できる症状にまで保険を適用するのは不公平」という世論を喚起し、国民の支持を集める。

政策推進にあたっては、国民の健康と医療提供体制の維持を最優先に考慮し、慎重かつ丁寧な議論と合意形成が求められます。

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