年収798万円は高所得者ではない!これ以上の保険料負担を求めるな!


1. 背景:年金保険料引き上げの検討

厚生労働省は、年収798万円以上の所得層を「高所得者」として位置付け、年金保険料の引き上げを検討していることが報じられました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA168CL0W5A110C2000000/?n_cid=SNSTW001&n_tw=1737022935

この案は年金財源の確保を目的としていますが、現実の家計事情や負担感を無視した議論です。この記事では、年収798万円が「高所得者」とみなされない理由を明らかにし、これ以上の保険料負担を求めることがどれほど不合理であるかを訴えます。


2. 年収798万円の現実

(1) 所得税や社会保険料の負担
  • 課税所得と税率:年収798万円の場合、給与所得控除後の課税所得は約 600万円。この所得に対して所得税23%、住民税10%が課税されます。
  • 社会保険料の負担:厚生年金保険料と健康保険料で約 15%(労使折半後)を支払う必要があります。
(2) 実際の手取り額

以下の試算に基づく手取り額は以下の通りです:

  • 年収798万円
    → 所得税・住民税:約 120万円
    → 社会保険料:約 120万円
    → 手取り:約 558万円(年間)
(3) 実生活での支出
  • 住宅費、教育費、食費、通信費、交通費、保険料、貯蓄などを差し引けば、可処分所得はさらに減少します。特に都市部では住宅費や教育費が高額で、年収798万円でも生活の余裕を感じるのは難しい家庭が多いです。

3. 798万円を「高所得者」とすることの不合理性

(1) 国民の平均年収との比較
  • 国民全体の平均年収(2022年):約 443万円(国税庁統計)。
  • 年収798万円 は、確かに平均を上回りますが、高所得者層ではなく、いわゆる「中の上」層に位置します。中流家庭にさらなる負担を課すことは、消費や生活の質に悪影響を与えます。
(2) 他の税制優遇からの排除
  • 年収798万円を超えると、多くの控除や補助が適用外となります(児童手当、医療費控除などの所得制限)。そのため、事実上の負担感はさらに増加します。
(3) 地域差
  • 地方と都市部では、生活費に大きな差があります。都市部では、年収798万円でも生活コストが高く、余裕を感じられない世帯が多いのが実情です。

4. 年金保険料引き上げの影響

(1) 家計への負担増加
  • 年金保険料が引き上げられると、年収798万円の世帯はさらに負担を強いられることになります。仮に今回の案で引き上げられた場合、負担額はおよそ年間12万~36万増加。これが累積すると、家計の圧迫は無視できません。
(2) 消費の抑制
  • 可処分所得が減少することで、消費支出が抑えられ、経済成長に悪影響を与える可能性があります。
(3) 労働意欲の減退
  • 高所得者層への過剰な負担は、労働意欲や昇給意欲を削ぎ、長期的には労働力の質の低下を招く恐れがあります。

5. 年金保険料引き上げ以外の選択肢

(1) 歳出削減
  • 医療費適正化(過剰診療の削減やジェネリック医薬品の普及)。
  • 行政の効率化(IT化や無駄な支出の削減)。
(2) 他の財源確保
  • 特定目的税の導入(例:消費税増税を福祉目的税として分離)。
  • 年金受給者に対する資産課税の検討。
(3) 年金制度の見直し
  • 賦課方式から積立方式への移行。
  • 高所得高齢者への年金支給額削減。

6. 提言:中間層を守る政策が必要

日本経済を支える中間層にこれ以上の負担を求めることは、経済全体に悪影響を及ぼします。特に、年収798万円を「高所得者」として扱い、負担増を課す政策は不合理です。以下のような提言を行います:

  1. 年金財源確保のための包括的な歳出削減と税制改革を実施
  2. 所得層に応じた公平な負担を求める仕組みの検討
  3. 中間層に負担を強いる政策の抑制と、生活コスト削減策の推進

7. 結論

年収798万円を「高所得者」とみなして年金保険料の引き上げを行うことは、経済的にも倫理的にも妥当ではありません。これ以上の負担を課すのではなく、歳出削減や制度の抜本的な見直しを進め、中間層を守る政策を採用すべきです。

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